はじめに
私はミニマリズムやデジタルデトックスの影響を受けていて、暮らしの中から「ノイズ」を減らしていった結果、いつの間にか持ち物が少なくなっていました。
このシリーズでは、私が今持っていないものと、以前は手放していたが買い直したものを紹介します。目的は節約でも我慢でもなく、生活からの様々なノイズを取り除くことで、今この時を充実させることにあります。
今回は「空間のノイズ」を減らす話です。つまり、視界に入るもの・場所を取るもの・存在感が強いものを減らすことで、部屋そのものを落ち着いた状態に整えられたと考えているものです。
私が持たないもの
テレビ
テレビは、私にとって「受動的な情報」が流れ込む装置です。つけっぱなしにしていると、意識していなくても注意が奪われ続けます。
もう一つ、個人的に気になっていたのは価値観がじわじわと塗り替えられていく感覚です。テレビから流れてくる情報は、どうしても多数派向けに編集されています。テンポ良く、わかりやすく、感情が動きやすい形に整えられています。その結果、知らないうちに「こういうのが普通」、「こうあるべき」というステレオタイプが刷り込まれやすいと感じていました。
もちろんテレビの情報がすべて偏っている、という話ではありません。ただ、構造として「短い時間で理解できるもの」、「誰にでも刺さりやすいもの」に寄っていく以上、言葉の輪郭はどうしても単純化されやすいと思います。その単純化された価値観が、毎日少しずつ頭の中に残っていき、私にはそれが静かに響くノイズのように思えました。
私はかれこれ8年くらいテレビなしの生活ですが、結論としては一度慣れてしまうと戻れないほど快適です。昔は「コインタイマー」を挟んで時間制限をしてみたこともあります。ただ、抑制はできても根本解決にはならず、最終的に手放すことにしました。
テレビがないと、部屋が静かになります。この時間が増えると、自分が考えていることや、自分の状態に向き合う時間が増えて、生活の解像度が上がるように感じられる気がしています。
収納家具
収納家具は、便利なようでいて少し危険な点もあります。「収納が増えると物も増える」からです。私は今、マンションの備え付けの収納だけで暮らしています。収納が少ないと、それに合わせて物の量も減らすようになると思います。
家具が少ないと、部屋の中の余白が増えて、心の余白も生み出すことができると考えています。
ちなみに、使っていないバッグ(バックパック等)を一時収納として使うこともあります。買い足すより、あるもので回す。こういう小さな工夫が生活を豊かにします。
ベッド
私はベッドをやめて、敷布団に移行しています。ミニマリストの方の発信を見て、思い切って整えました。
最初は床で寝ることに少し違和感はありましたが、すぐに慣れました。毎朝、布団を3つ折りにして部屋の隅に寄せる行為が、ちょっとした儀式になっています。これが「一日を始めるスイッチ」として機能している感じです。部屋をリセットすると頭の中も一緒に整う感覚があります。
私はホコリにやや敏感なので、ベッドの下にたまるホコリが気になっていました。敷布団にしてからは、床の掃除がしやすくなり、衛生面のストレスも減りました。
また、ベッドの占有分がなくなったことで部屋が広く使えるようになった点も大きいです。寝具が「常設の家具」ではなく「必要な時だけに出すもの」になると、空間の自由度が一段と上がります
私にとっては、掃除のしやすさと空間の広さ、そして毎朝の小さなリズムが得られたことの価値が大きかったです。このリズムが、思った以上に効いています。
ベッドをやめた頃の状況は、一人暮らしにベッドは要らないにまとめています。
ソファーとローテーブル
ソファーは、私にとって「だらだらを加速させる装置」でした。もちろんソファーが悪いわけではありません。ただ、私の志向とは相性が良くなかったです。
場所は取る、ホコリも溜まる、掃除も面倒。そして何よりも、そこにいると時間が溶けるという感覚があり、存在自体が気になるような状態でした。
私は床か椅子に座るので十分でした。ソファーがないと、それと対になるローテーブルも自然と不要になり、部屋の空間をすっきりさせる効果もあります。
敷物(ラグ、マット等)
私は敷物(カーペット、ラグ、キッチンマット、玄関マット、バスマット、トイレマット等)は何も敷きません。
理由はシンプルで、ホコリと汚れが溜まりやすいからです。その掃除や敷物自体の掃除のメンテコストが発生します。
私はホコリへのアレルギー傾向なので、敷物があると生活の中の快適性が落ちます。敷物がなく床が汚れたら、シンプルに拭き掃除をすれば十分です。敷物の洗濯と比べると手間はかかりません。
部屋の中の飾り物
私は実用品の「機能美」は好きです。でも、飾ることが目的のものは基本的に置きません。飾り物は、視界に入る情報が増えます。情報が増えると、部屋が騒がしくなります。
私の場合、部屋に置くものは「役割があるもの」だけにしています。その方が空間が静かで、気持ちも落ち着くと感じています。
手放した結果どうなったか
空間のノイズを減らして起きた変化は、正直かなり地味です。でも、その地味さがじわじわ効きました。
- 掃除が速くなる(5~10分で終わる)
- 探し物がほぼゼロになる
- 部屋が「休む場」として機能する
- 頭の中のざわつきが減る
家はただの箱ではなく、自分の精神状態の「背景」のようなものだと思っています。背景が静かだと、生活の輪郭が整ってくると思います。
副作用
これは人によると思いますが、私は刺激に少し敏感になった感覚があります。久しぶりにテレビや賑やかな環境に入ると、以前より疲れやすくなったと思います。
だからこそ、家族と暮らしている方や、家に彩りが欲しい方には合わない部分もあると思います。ただ、全部を参考にする必要はありません。これは思想というより、生活の設計の話です。合いそうなところだけ取り入れれば十分かと思います。
私の運用ルール
最後に、私が意識しているルールをまとめます。
- 床が見える状態を維持する
- 家具は「増やさない」より「増やせない」仕組みにする
- 飾るより、余白を残す
これだけでも、空間はかなり静かになります。
おわりに
空間のノイズを減らすことは、人生を変えるほど派手ではありません。でも、毎日のコンディションを底上げする力があると思います。
静かな部屋にいると、自然と静かな生活になり、自分の内側の声が聞こえやすくなります。私は、この点が気に入っています。
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