デジタルデトックスという言葉から、多くの人は「スマホを触らない」、「デジタルから距離を取る」といった極端な行為を想像するかもしれません。しかし、私が続けているこの習慣は少し性質が異なります。
これは、何かを断つための記録ではありません。デジタルとの距離を自分なりに設計し直す試みです。
今回の実験では、スマートフォンからブラウザを削除し、情報取得をChatGPTに限定してみました。
なぜブラウザを消そうと思ったのか
以前の記事でも触れましたが、スマホに触れる時間が増えるほど、頭の中が散らかっていく感覚がありました。ニュースを読んだわけでも、何かを学んだわけでもないのに、疲労感だけが残ります。
情報は摂取しているはずなのに、思考は前に進んでいません。その原因は、スマホのブラウザが抱える構造的な情報過多にあると感じました。リンク、タブ、関連記事、広告。意識しなくても、次の刺激が次々と視界に入ってきます。
この「並列で侵入してくる情報構造」が、思考を細切れにしているのではないか。そう考えるようになりました。
スマホに残したものはChatGPTだけ
今回の実験はシンプルです。
- スマホからブラウザを削除する
- 情報取得はChatGPTに限定する
- 画像や動画は原則として見ないようにする
正直なところ、最初は不安もありました。ちょっとした調べ物ですらできなくなるのではないか、という感覚です。ところが、数日たつと、その不安は次第に薄れていきました。多くの場合、そもそも調べる必要がなかったことに気づいたためです。
情報が「直列」になるという体験
ChatGPTを通じて情報を得ると、基本的にはテキストだけが返ってきます。しかも、自分が入力した問いに対して、文章が上から下へ順番に提示されます。リンクで別ページに飛ばされることもなく、おすすめ記事や広告が割り込んでくることもありません。
ChatGPTは自分が問いを投げない限り、何も起きません。通知もなく、情報は常に「問い」から始まります。この結果、情報は自然と直列になります。自分の思考速度に合わせて、言葉が一列に並んでくる感覚です。読んでいるうちに、頭が静かになっていくのが分かりました。
通信量3GBで足りるという現実
思いがけない副産物として、通信料が大きく減りました。動画も画像もなく、広告もありません。
結果として、月3GBの格安プランで十分になりました。
これは節約というより、通信の無駄が自然にそぎ落とされた結果だと感じています。スマホは、常に大量のデータを消費し続ける必要はないのだと思います。
言葉だけで、ほとんどの用は足りました。
今回の実験で得たもの
今回の方法が、すべての方に向いているとは思いません。地図が必要な方もいれば、ニュースをリアルタイムで追いたい方もいるでしょう。
ただ、今の自分にはこれがちょうどよいと感じています。情報を遮断したのではなく、情報との距離を調整したという感覚です。
デジタルデトックスとは、デジタルを捨てることではありません。自分にとって心地よい距離に、デジタルを置き直すことなのだと思います。