きっかけ
パソコン作業中、思いがけず流れてくる音声や何気なく再生した音声に意識が向かい、いつの間にか本来やりたかったことから注意が逸れてしまう場面がありました。通知音やWeb上の動画、意図せず再生される音声は、どれも一瞬ですが、思考の流れを確実に断ちます。
私のメインPCはノート型のThinkPadです。業務用途を想定した設計で、比較的カスタム性が高い機種でもあります。この特性を生かせば、設定ではなく構造として、PCを無音化できるのではないか、そう考えたのが、今回の記事の出発点でした。

なぜ「音」を対象にしたのか
デジタルデトックスというと、動画やSNS、情報量を減らす話が中心になりがちです。しかし、私自身が気になっていたのは、視覚情報よりも、むしろ受動的に入り込んでくる音でした。音は、
- 見に行かなくても届く
- 意識的に遮断しづらい
- 一瞬で注意を奪う
という性質を持っています。その意味で、PCから出る音声は、時として便利な機能というより、注意を乱すノイズに近い存在でした。
方法について
一口にThinkPadと言っても機種は様々ですので、具体的な分解手順についてはLenovoの公式情報や動画などを参照していただくのが確実です。ここでは考え方だけを簡単に触れます。行ったことはシンプルで、
- 裏蓋を開ける
- スピーカーケーブルの位置を特定する
- ケーブルを物理的に外す(切断はしない)
という手順です。設定やソフトウェアではなく、音の出口そのものを無くすという方法を選びました。本当に音声が必要な場面では、イヤフォンや外部機器を使うことを前提にした方法です。
実際に変わったこと
スピーカーのケーブルを外したことで、期待通りにノートPCからは一切音が出なくなりました。その結果、PCから入ってくる情報は、文字や画像だけになります。個人的には、これだけで注意が奪われにくくなった感覚があります。集中したい作業中に、思考が中断される回数が明らかに減りました。
裏蓋を開けて再度ケーブルを物理的に接続するには、それなりの手間がかかります。そのため、「一時的に元に戻す」という選択肢が自然と消えます。この戻す手間の高さが、結果的に環境を安定させてくれていると感じています。
数か月使ってみた感想
実際に、この状態で数か月使用しています。正直に言えば、少し変なことをしている自覚はありますが、
- 作業環境が落ち着いた
- 音に対する警戒心が消えた
- PCの存在感が小さくなった
といった変化を感じています。万人に勧められるものではありません。自分にとっても少しやりすぎだとは感じつつ、元に戻るのが怖くて、そのままにしている状況です。
「今この時」に深く集中したい、注意のノイズをできるだけ減らしたいという欲求が、自分の中でどこまで続くのかを、もう少し見てみたいと思っています。
補足として
この実験は、音そのものを否定したいわけではありません。あくまで、
- 意図しない音
- 選んでいない刺激
を環境から取り除く試みです。以前の記事で音楽鑑賞環境の紹介をしておりますが、少し前の記事なので直近の音楽との向き合い方についても考えていきたいと思っています。
※本記事は、PCから音が出ない環境を推奨するものではありません。あくまで「意図しない音」を減らすための、個人的な実験記です。
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